COLUMN PICKUP SERIES 大人かわいい哲学帖

【大人かわいい哲学帖】第1章|「かわいい」とは海なのかもしれない

私は昔から、「かわいい」ものが大好きだ。

かわいいお洋服を着たいし、雑貨屋さんでもかわいい小物を探している。コスメだって、かわいいほうがテンションが上がる。

SNSが日常になってからは、“映える”かわいいものが増えたし、大人になっても堂々と「かわいいものが好き!」と言える空気ができあがってきたように思う。

かわいいもの好きの私にとっては、嬉しい世の中がやってきたのだ。

♡かわいいって、なんだろう

でも、これだけ「かわいい」が好きな私でも、いざ「かわいいって何?」と聞かれると、どう答えたらいいのかわからなくなってしまう。

調べてみると、「小さいもの、弱いものなどに心引かれる気持ちをいだくさま」や「かわいそうだ」「ふびんである」なんて意味になるらしいけれど、今の私が感じている「かわいい」はちょっと違うと思う。

たとえば——

・キュンとする、ときめく
・心の中の女児が「うぉ〜!」と叫ぶ
・ずっと見ていたい、そばに置いておきたい
・触りたくなる

それだけじゃなくて、

・面白い
・かっこいい
・ユルい

ものだって「かわいい」と思うことがある。

♡ 広がっていく「かわいい」のかたち

ものに対してだけでなく、自分や人に対しても「かわいい」という感覚を覚えることだってある。

・メイクやファッションが「かわいい」
・内面が「かわいい」
・雰囲気が「かわいい」

などなど。「かわいい」の範囲は、どれだけ広いのだろう。

私は今、Netflixの『ウェンズデー』にハマっている。ウェンズデーもイーニッドもアグネスも、それぞれかわいい。そしてハンドが、めちゃくちゃかわいい。

でも、普段の私だったらむしろハンドは「気持ち悪い」と思うはず。だって傷だらけの、切断された手首だよ。しかも動くし。日常で出会ったらトラウマになるレベル。それなのに、ハンドの性格やしぐさを知ると、たまらなくかわいいと思ってしまう。

やっぱり、「かわいい」の世界はあまりにも広いのだ。まるで海のように。

♡「かわいい」という名の海で

とくに大人の「かわいい」は、それまでその人が積み重ねてきた経験や知識によっても変わってくるはず。

ある人にとってはつまらないもの、むしろ嫌いなものであっても、別の人にとっては「ものすごくかわいい」と感じることだってある。

だから、「かわいい」を定義するのはとても難しい。

でも、人それぞれが自分だけの「かわいい」の海の中にいると思うと、なんだか楽しい。 色も、深さも、波の形も、人によって違う海。

「この人は、どんなものをかわいいと思うんだろう?」

それが私と一緒だったら嬉しいし、違っていても面白い。

私の世界は、かわいいもので溢れている。
そして、あなたの世界も。

私はいろんな「かわいい」を知りたいし、自分が「かわいい」と思ったものを、みんなに「これ、かわいいよ!」って伝えて一緒に盛り上がりたい。

だからぜひ、あなたの「かわいい」も教えてください。

執筆・コラージュ:五條なつき
Photo:(c)大人かわいい研究所


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